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【小さなお葬式】必要十分な葬儀【経験談】

NullNone (ヌルナン)

ただの大学助教.学びと生活改善情報を中心に8割ぐらいの力で好きなことを書いてマス.Apple,ガジェット,自転車好き.将来は海外で論文書きながら暮らしたい.

葬儀についてなんて縁起でもないことを記事にするのは,良くない.

って人が一番良くいなので記事にする.

 

先日,というか一昨日に祖母が他界した.

今記事を書いている時点で,祖母や葬儀について思ったことを書き留めておく,

後で思い返したい時や,いつ自分の親や身内が亡くなるかわからないので,メモ的に残しておく.

 

祖母は,99歳の大往生

祖母は99歳で他界した.

大正12年生まれ.

大正はなんと明治の次の年号で,大正・昭和・平成・令和と年号を4つも跨いで生きた.もちろん戦争も経験している.

この記事だけで祖母の人生を書くことはできないが,99歳で大病もせず,一人で生活をしていたのはそれだけでも自慢していい.

 

ただここ数年は,自力で買い物や移動が困難になり,寝たきりが多くなった.

そんな祖母を献身で介護をした自分御両親.当然,自慢していい.

 

おそらく,介護施設やデイケアなんかに入所していれば,もっと早くに亡くなっていただろう.それに自分の祖母は僕と同じく大人数や他人が大嫌い.一度,検査入院のようなものをしたときには,病院食が不味く一歳手をつけなかったり,大部屋での不満を漏らし即座に退院した.

一般的には,高齢者施設に入居するパターンが多いが,僕の祖母の場合は,病気という病気もなく,99歳でも認知症を自分で認めようとしない.多分若干,認知症傾向はあると思うが,「高齢者施設でみんなで仲良く生活」なんておそらく出来ない.一人部屋に篭り切って,「あんな老人とは一緒にいられない」と言っていただろう...多分.

そんなばあちゃんが好きなんだが僕は.

そんな祖母も,一昨日他界し,いざ葬儀となった.

 

一般の葬儀の流れ

僕も葬式に出席した経験は少ない.葬儀には,「一般葬」,家族のみで行う「家族葬」,告別式を行わない「一日葬」,通夜・告別式は行わず身内だけで葬儀を済ませる「直葬」.そのうち一般葬の流れは以下の通り,

 

逝去

搬送・安置

葬儀屋と打ち合わせ

納棺

通夜式

告別式

火葬

お支払い

 

ではないかと思う.誰が決めたのかは知らないが,かなり無駄が多い.

故人のためなのか親族のためなのか,はたまた遺族のためなのかは知らないが,葬式をしている間は,遺族や残された人たちは忙しくて個人を振り返る余裕もない.

 

葬儀費用の平均は149万3,624円

「第4回お葬式に関する全国調査(2020年)」によると,葬儀費用の平均は149万3,624円らしい.

おちおち死ねない.

しかもこの費用には,飲食接待費や返礼品,戒名料などの寺院費用は含まれていない.それらを含めると200万円近くなる.故人の資産で賄える場合が多いかと思うが,全てがそうとは限らないし,何より無駄なお金が多すぎる.

特に,お坊さんに支払う

 

  • 読経料
  • 戒名料
  • 心づけ

 

はほぼ詐欺と思っていい.「故人が天国に行ける」や,「成仏する」なんて嘘である.坊主の私欲肥やしに加担する必要はない.そもそも戒名など必要ない.「院居士・院大姉」の戒名を貰おうとするならば100万円を超える場合もあるが,金額によって戒名がグレードアップするなんて馬鹿げている.生前がどういう生き方をしようが,死後の戒名は金で買えてしまうのだ.

 

直葬で必要十分

祖母同様,僕も父も他人や大人数を嫌う.今のコロナ禍はある意味快適なんだが,葬儀で大人数を呼ぶことはできない状況.そして,99歳の祖母なので多くの親族や知り合いはもうとっくに死んでいる.なので,「通夜」も「告別式」も必要ない.

例えば,有名人や著名な方は,お世話になった方へのお礼も込めて,大々的に通夜や告別式を行うが,

それを一般人は,

 

盛大に見送ることが故人の為になる

 

と勘違いしているのである.

そこに目をつけた葬儀屋や坊主が,愛する人を亡くした悲しみに漬け込んで,遺族たちの正常な判断を惑わし,大金を支払わなければ「極楽浄土に行けないよー」と耳元で囁くのである.

そして,知人や親族が大きな葬儀をすればするほど,自分達が小さな葬儀をすると周囲から,哀れな目で見られることを嫌い,故人を想い,より大きな葬儀を執り行うという負のスパイラルである.全く馬鹿げている.

 

大切なのは,生前の故人への行いと遺族の気持ち

 

生前に故人とほとんど関わってもいないのに,通夜や告別式で大泣きする人は,なんの涙なのか教えてほしい.

結婚式も同じことが言えて,あの意味不明儀式は早く無くならないかと思う.ボケた神父や人前で,一生の愛を誓えど多くの場合が離婚を行い,参加者は祝儀の頭数でしかない.子供騙しのお遊戯的な出し物を見せられ,不味い料理を食わされる.葬式同様,「一生に一度だから効果」で増しに増した結婚式は,もはや愚の骨頂.

だから,僕は結婚式への参加は断り続ける.

僕なら,二人で世界一周旅行を行い二人の絆を深め,親族に披露宴だけを行いたい.

 

小さなお葬式

お葬式に話を戻すが,最近ネットや,テレビでも見かける「小さなお葬式」

Web葬儀屋で,ネットにも書いているように「不透明な葬儀価格を徹底的に見直し,無駄を省いた低価格セットプランを提供」を標榜している.まさしく,我々の求める葬儀スタイルだ.ただ,周囲に利用したことのある知り合いがいないので若干の不安はあったが,今回の葬儀を経験後は「最高」としか言いようがない.

 

小さなお葬式は,地元にある葬儀屋との中間業者のようなもので,プランと金額が明確に表示されている.

 

小さなお別れ葬

祖母の葬儀に我々がチョイスしたのは小さなお葬式ないのプラン「小さなお別れ葬」

ネットを見てもらえば具体的な内容はわかるが,基本的に安置から火葬場へ直行する形式.通夜も告別式も行わない.

安置も「自宅安置」や「付添い安置」もできない.故人の顔を見る機会は,搬送して,安置するまでのわずかな時間と火葬する直前しかない.祖母は,一人で生活をしていたため,亡くなった場合に,事件性の有無確認のため警察の立ち会いと警察署での安置が必要で,いわゆる検死を行なった.その間に「小さなお葬式」へ連絡を行い,プラン確認と安置を行う葬儀場の選択を行う.

警察署から,選択した葬儀場までは小さなお葬式で申し込んだ葬儀屋が行ってくれる.もちろん一番安い小さなお別れ葬であってもキチンとハイヤーで警察署まで迎えに来てもらえるし,祭壇からもそれなりに飾ってくれている.

 

搬送は50km以内に収める必要があるが,多くの場合はこの距離で収まる.

仏衣一式も着せてもらえるし,死亡届の手続き代行もしてくれる.思ったより色々やってくれるし,葬儀屋も故人を扱うので適当にすることはない.だっさい霊柩車に乗るよし,フルエアロのベルファイヤーで搬送されるばあちゃんが羨ましいぐらいだ.

 

骨壷・遺骨は不要

火葬場で遺骨や遺灰を骨壷へ拾う習慣が存在するが,お墓も戒名もお仏壇も不要なので,遺骨も処分してもらうように手配してもらった.その旨を伝えれば念書を用意してくれて,火葬場の担当者へ引き継ぎが行われる.

大体,故人の骨を骨壷へ収めて,お墓に入れたところで遺族の自己満であって何もならない.何度も言うが,大切なのは生前の故人への行いと遺族の気持ちだ.

この辺りの費用や,できることは市町村によって異なることが多いが,遺骨や遺灰は持って帰っても邪魔なだけなので,火葬場で処理してもらうといい.骨壷も値段でランクがあるのでそこも,笑いの要素として楽しむといい.

 

葬儀こそ「金」や「時間」に敏感に

結婚式や葬儀のような,イベントごとに「金」の話はタブー視されている.

それが結局,結婚式場や葬儀屋の肥やしになり,無駄なものに時間とお金を費やされる.小さなお葬式であれば「必要最低限の金額」と「故人を想う気持ち」を形にしてくれる.尚且つスピーディに執り行われ,コロナ時代にマッチしている.

 

通夜や告別式を行い,親族や参列者に余計な心労を使うこともない.もっと「死」へは「無機質」で「ドライ」になり,故人への想いを物理的な形として残さないようにすべき.

 

故人を思うからこそ,遺族はお金にセンシティブになるべきだ.

 

ものは出来るだけ少なく生きる

一つ大変なのが「遺品整理」

葬儀が簡素かつシンプルで終わったのに,遺品整理が思いのほか大変だ.生前に出来るだけ捨ててはいたが,押入れや服を集めると思いのほか多い.コロナ禍ということもあり,業者の出張買取や遺品整理業者への手配ができないのもあるが,いいタイミングで祖母も亡くなったものだと思いながら,残されたもので行わなければならない.

 

出来るだけ,遺族に迷惑をかけない為にも,生前からものは少なく,できればスーツケースいっぱいぐらいに持ち物は減らしておきたい.

 

 

最後に,ばあちゃんありがとう.

 

 

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