これまでモバイルバッテリーを持ったことがなく,購入する気もなかったがこいつを手に入れてからモバイルバッテリーが手放せなくなった.スマホからタブレットからパソコンから...自分の周りには「バッテリー」が無くなると何にもできないものばかり.
と言うことで,モバイルバッテリー「Anker PowerCore+ 26800 PD 45W」のレビューをする.手に入れてから半年以上経過しているので改めて,どう生活が変わったかを伝える.
Anker PowerCore+ 26800 PD 45W の特徴
「Anker」はモバイルバッテリーや充電器を扱う企業.AmazonなんかのECサイトでは必ずと言っていいほど商品が展開されている.Apple公式ストアでも販売されているのでブランドとしては少なくとも少しは信頼できる.
特徴をまとめると以下のようになる.
- 圧倒的な充電のスピード
- 26,800mAhの超大容量
- 本体の充電スピードも圧倒的
- 3台のデバイスを同時充電(USB-A 2個,USB-C 1個)
なんと言ってもこのデカさ.小学生の頃に流行っていた筆箱を思い出させるようなサイズ.そしてレンガかと思わせるような重さ.モバイルバッテリーとはいえ決して軽く持ち歩きできるようなものではない.
その理由は「26,800mAh」と言う超大容量.大体のモバイルバッテリーがコンパクトなサイズで3000mAh程度で,スマホの充電が1回から2回できる程度だ.それに比べてこいつは約9倍の26,800mAh.そこらへんの貧弱なモバイルバッテリーなら食える.
ネットで見る限りこいつよりデカイ容量のモバイルバッテリーはそうそうない.ポータブル電源ならより多くの容量があるが,そうなるともはやモバイルではない.
Anker PowerCore+ 26800 PD 45W のスペック
この製品のパッケージ内容は以下のようのものだ.
内容 | Anker PowerCore+ 26800 PD 45W,Anker PowerPort Atom III 60W, USB-C&USB-Cケーブル,トラベルポーチ |
それぞれのスペックは以下の表.
モバイルバッテリー本体(Anker PowerCore+ 26800 PD 45W)
サイズ | 約180 x 80 x 24 mm |
重量 | 約580g |
PD入力 | 5V=3A、9V=3A、15V=3A、20V=2.25A |
PD出力 | 5V=3A、9V=3A、15V=3A、20V=2.25A |
USB-A出力 | 5V=3A(各ポート2.4A) |
USC-C急速充電器(Anker PowerPort Atom III 60W)
サイズ | 約61 × 58 × 28 mm |
重量 | 約132g |
入力 | 100 - 240V ~ 1.8A 50 - 60Hz |
出力 | 5V=2.4A / 9V=3A / 15V=3A / 20V=3A |
表を見てもわかるが,モバイルバッテリー本体の重量は約580g.500mlのペットボトルより重い.
スペック表の「PD」って?
上のスペック表で「PD入力」とか「PD出力」とか書いたがそれについて説明する.PDは「Power Delivery」の略でUSB-Type C に対応した給電規格のことだ.
USBをざっくり分類すると,「Type A」,「Micro」,「Type C」に分けられるが,ここ最近登場したType Cは差し込む時に表裏がないコネクタ形状のもの.
これまでUSBで供給できる電源は,2.5Wや4.5Wや7.5Wが限界であったが,このUSB-Type Cなら最大100Wまで供給可能.ただし全てのUSB-Type Cがこの最大100Wまで供給できるPDを備えているわけでないことに注意で,あくまで最大100Wである.
USB PDで出来ること
最大100Wの電力を供給できるようになったことで,いろんなことが出来るようになった.
- 充電時間が短くなった
- 充電できるデバイスが増えた
これまでの2.5Wから比べれば,遥かに大きな電力を供給できるよになったことで,充電時間が圧倒的に短くなった.しかも,最大100Wが供給できるため,100Wを必要としていたパソコンなんかも充電できる.
今回レビューしている「Anker PowerCore+ 26800 PD 45W」なら,モバイルバッテリーでありながらType-Cからは45Wが供給される.MacBookなら約2時間程度で満充電になる.サイトに乗っている公称値だが概ね自分のMacBook Pro 13 inchでも2時間程度で満充電になる.
モバイルバッテリーからの供給で,パソコンの充電時間が2時間と言うのはなかなかないと思う.学会や移動の多い人にとっては,頼もしい限りだ.
PowerIQ 3.0
上の写真にもあるように「IQ」って文字が確認できると思う.それについて解説する.
USB PDによって,充電時間の短縮や充電可能なデバイスが拡張されたことは嬉しいが,全ての機器が「USB PD」に対応しているわけではない.自分が持っているデバイスがどう言う充電器を使用するべきかを考えなければならないが,正直面倒.コネクタが合えば挿すだけで対応して欲しい.
USB Type-Cに対応した急速充電は,USB PDだけではない.米Qulcommが提供しているQuick Charge 3.0 も実は同じような規格でややこしい..自分がどの規格に対応したデバイスかなんて調べることは少ない.
Ankerの「PowerIQ 3.0」 は,USB PD (9V= 3A / 15V=3A / 20V=5A) とQC 3.0の両規格と互換性を持っている.充電するデバイスを自動で認識して最適な充電を行うことができるのだ.
Anker PowerPort Atom III 60W
Anker PowerCore+ 26800 PD 45Wを購入すると,パッケージ内容にもあるように「Anker PowerPort Atom III 60W」の付属充電器も入っている.これ単体だけでもかなり使える.
この充電器は,コンセントからの電力を最大60Wで供給してくれる.これによってモバイルバッテリー本体の充電時間も大体3時間半で行える.モバイルバッテリーから供給される電力も大きいことから,本体の充電時間も相当なものだろうと想像していたが,意外と短い.
今は自分のデバイスのほとんどをこの充電器を経由して充電している.そういえば明日届く予定の「OPPO A5 2020」もUSB Type-Cだったから使える.
26,800mAhの頼もしさ
なんと言っても,こいつはこの半端ない充電容量に魅力を感じる.
- iPhone 11なら6回以上
- MacBook Pro なら1回とちょっと
自分はiPadを充電しているが,4回ぐらいは充電できている.ちなみに今使っているiPhone 7なら毎日充電して1週間は余裕でもつ.この頼もしさを味わうと他のモバイルバッテリーは持てない.結局モバイルバッテリーは携帯性が重要視されることが多いが,充電しながら持ち歩くことは少ない.
田舎の人間なら車やバイクで移動することが多いから,車やバイクで充電すればいい.出かけることも今は少ないから家で使うことが多い.Anker PowerCore+ 26800 PD 45Wのモバイルバッテリーがあることで,「モバイルコンセント」を手に入れたような感じだ.
コンセントが無いところでも充電できる.意外と家庭内でもコンセントの位置や充電ケーブルの長さの関係からコンセント近くでスマホを触らなければならないが,その制約から解放される.
中途半端な容量を購入するなら,海外旅行や災害にも備えてこう言う大容量のモバイルバッテリー「Anker PowerCore+ 26800 PD 45W」を持っておくことをオススメする.デメリットのモバイル性は充電時間と大容量の頼もしさでカバーできる.