自分は格安SIMをオススメしている立場だが,格安SIMの種類が多すぎて正直比較しずらい.
特に,周りに格安SIMを使っている人が多くない田舎では,自分だけ乗り換えたりするのは不安でたまらない.
そこで今回は格安SIMの中でも三大キャリアと遜色なく使える「Y!mobile」と「UQ mobile」について2020年9月9日現在の料金等について解説する.
格安SIMとMVNOって?
MVNOという言葉を聞いたことがあると思う.「は!?」って人もここを知っておかないとワイモバイルとUQモバイルの明確な違いを理解できないので読んでもらいたい.
まず,MVNOは「Mobile Virtual Network Operator」の略称.言葉は正直どうでも良いが,NTTドコモやauなんかの電波を借りて安い通信サービスを提供する業者のこと.
それに対して,ドコモやauやソフトバンクみたいな基地局や通信設備を持っている業者を「MNO」っていう.
要は,MVNOは三大キャリアが持っているアンテナや交換機などの通信設備を利用して仮想的(Virtual)に通信サービスを提供している業者.通信設備の運営費用が無い分,通信サービスの料金を抑えることができる.
だからMVNOを格安SIMと言ったりするし,三大キャリアに比べて料金は安くなるのが納得できる.
「Y!mobile」と「UQ mobile」もMVNOだけど...
ワイモバイルとUQモバイルもMVNOだが,他のMVNOつまり,格安SIMメーカーとは一線を画している.それはワイモバイルがソフトバンク,UQモバイルがauのサブブランドであること.
ワイモバイルは,ワイモバイル株式会社が運営する通信サービスだったが,ソフトバンクと合併してサービス運営が行われている.だから,「おうち割」や「PayPayキャンペーン」,「ソフトバンク Air」など,ソフトバンク関連サービスを適用できるメリットがある.
同様に,UQモバイルはauの子会社であるUQコミュニケーションズ株式会社が運営する通信サービス.自分も過去使ったことがあるが,WiMAXとのセット割引を利用できる.
対して,自分が使っているような「BIGLOBE モバイル」や「LINE モバイル」のMVNOはドコモやソフトバンク,auの電波を借りて通信サービスを行なっているが,それ以上のサービスは格安MVNO独自のサービスしか行なっていないが,ワイモバイルやUQモバイルなら,ソフトバンクとauのサービスも同時に受けられる.
決定的な違いは通信事業者
ワイモバイルもUQモバイルもソフトバンクとauのサブブランドであることは説明したが,決定的な違いは
- ワイモバイルはソフトバンク回線
- UQモバイルはau回線
であること.格安SIMを購入し,契約するときに「タイプD」や「タイプA」や「タイプS」なんかの選択をすることが出来る.これはそれぞれ,タイプDがドコモ回線,タイプAはau回線、タイプSはソフトバンク回線のことだ.
実は格安SIMはタイプDの回線が圧倒的に多い.理由は色々あるが,田舎の人間いとってはドコモ回線のエリアの広さだろう.ドコモ回線ならドコモの「XiエリアとFOMAエリア」の使用ができるが,au回線なら「4G LTE」エリアしか使えない.
ドコモのXiエリアは「4G LTE」エリアをFOMAエリアは「3G」エリアを使えるが,au回線は「4G LTE」エリアしか使えないのだ.
ちなみにソフトバンクのタイプS回線が使用できる格安SIMはまだ少ない.
通信速度が速いのはau回線?
格安SIMを選ぶときに,タイプDとタイプAとタイプSを選ぶのは持っている端末が,どの通信タイプに対応しているかで選択をするが,正直SIMフリー端末ならどちらでも使える.
格安SIMの場合,三大キャリアの通信を借りているのだが,格安SIMはあくまでも借りている身なので三大キャリアユーザーの通信が優先される.
だから通信が混雑する昼間や夜なんかは格安SIMの通信が遅くなることがある.これはどれだけ回線を使用しているかでパンクの程度が決まるがまだそこまでユーザーの少ないタイプAのau回線が比較的ドコモ回線より速いようだ.
格安SIMを購入する場合,上記のことを考えて契約する必要があるが,実際使ってみてそこまで遅い速度は無いだろう.速度の測定テストをしてくれているサイトもあるが,東京なんかでやっても田舎の自分たちのところではあんまり参考にならない.
そもそも繋がらない可能性もある.
それに比べて,ソフトバンクとauのサブブランドである,ワイモバイルとUQモバイルならそこまでシビアになる必要はない.どこのサイトで見てもやっぱりワイモバイルとUQモバイルは他の格安SIMに比べて通信速度の面で優位に立っている.
一概には言えないが,上記のことを考慮すると、ワイモバイルとUQモバイルを比べたときに通信速度が速いのはUQモバイルの可能性が高い.
後は、一番気になるエリアだがワイモバイルとUQモバイルの通信エリアサイトで確認するか,使用している友人に借りるしかない.自分は「BIGLOBE モバイル」のau回線を使用しているが山の中に行かない限りは使えている.一応田舎の都市だからかも知れないが.
UQモバイルなら2020年9月9日現在、「15日間無料お試しキャンペーン」が実施されている.速度やエリアが気になる人は試すのもいい.
ワイモバイルとUQモバイルのプラン比較
ワイモバイル | UQモバイル |
プランS (3GB / 月) ※2年間は(4GB / 月) 1,980円 / 月 ※7ヵ月目以降は(2,680円 / 月) |
スマホプランS(3GB / 月) 1,980円 / 月 |
プランM (9GB / 月) ※2年間は(12GB / 月) 2,980円 / 月 ※7ヵ月目以降は(3,680円 / 月) |
スマホプランR(10GB / 月) 2,980円 / 月 |
プランR (14GB / 月) ※2年間は(17GB / 月) 3,980円 / 月 ※7ヵ月目以降は(4,680円 / 月) |
料金プランはに関しては、正直自分が使用するデータ容量によると思う.自分は1GBも使用しない.ワイモバイルは6ヶ月間の割引が効いているが6ヶ月後は700円ほど高くなってしまう.データ容量の2年間増量ができるワイモバイルに比べて、2年間運用する場合はUQモバイルの方が安くなる.
また,ワイモバイルなら上記の価格から、新規割で700円 / 月,お家割と家族割で-500円 / 月安くなる.UQモバイルも同様で,2回線目から500円 / 月の割引が適応される.家族で乗り換えるなら,ワイモバイルの方が割引が大きいかも知れない.
電話を使用するならワイモバイル
ワイモバイル | UQモバイル | |
無料通話 | 10分 / 回 (※料金プラン内に含まれる) |
10分 / 回(+700円 / 月) 60分 / 月(+500円 / 月) |
かけ放題 | 1,000円 | 1,700円 |
格安SIMにとって電話の使用が多い人は不利だが、やはりサブブランドのワイモバイルとUQモバイルは「24時間かけ放題」のプランを設定してくれている.かけ放題はワイモバイルの方が700円安い.しかも無料通話の1回10分まで無料が基本プランに組み込まれているので、UQモバイルに比べてわかりやすい.
スマホは自分で準備
ここまでの話で、スマホはあくまで自分で準備する必要がある.格安SIMの場合スマホとセットで購入することもできるが,そうするとスマホ代金が上乗せされてしまう.自分が今使っているスマホをSIMフリー化して使うのがベストだ.
ワイモバイルとUQモバイル共にiPhoneはSEと7の両方用意されている.ラインナップ的にはUQモバイルの方がいい機種がありそうだが,家族や両親にスマホを単に渡すだけならワイモバイルの端末が安くて使いやすそうだ.